「ここで砂糖と一緒にレモン汁を入れるのはペクチンのためかな?ここで混ぜすぎないのはグルテンができないようにするためか!そういうことかー」2回目のアップルパイを使っている私は点と点が線で繋がったのを感じた。
私は作る趣味が好きです。
料理を作ったり、プログラムを書いて何かを便利にしたり。
なぜ好きなのか?それは、面倒臭いからです。
え?面倒くさいのに好きなの?と思いますよね?少し説明したいと思います。
作る趣味があるなら消費する趣味がありますよね。ではこの二つの違いはなんでしょうか?
消費する趣味は、面倒くさくないです。なぜかというと商品やサービスを消費するために、作ってくれる側が面倒くさいところを代わりにやってくれます。そのため、それらを気持ちよく消費することができるからです。
逆に作る趣味は自分でその面倒くさいところもやらないといけないです。アップルパイを作るのであれば食材を買ってきて、生地を使って、フィリングを使って成型して焼く。食べた後は食器を洗う必要があり面倒くさい。しかし、それらのステップには楽しむ余地もあります。食材を買うと言っても、少し高めの食材を買ったらなぜそれが高いのか調べたり、砂糖にはどのような種類があってどのような特徴があるか調べてみて「ほほーなるほどー今度はこの種類の砂糖をためしてみるか」となったり。下ごしらえも味が落ちない範囲で簡単に済ませる方法だとか、なぜその調理方法をするのかとか疑問に思って調べることで、スキルを上げることができます。
面倒くさいには実はそれ自体を楽しむ余地があるんですよね。
消費する趣味はインスタントに消費できてしまうので面倒くさいという「滋味」を味わえません。提供する側としては、またその商品やサービスを使ってもらいたいので、旨みや味を濃くする(コンテンツの面白さがすぐにわかるようにする)必要があります。そうすることで、世の中には消費してもらうためのキラキラした商品や広告が溢れていきます。
映画を見たり何かを買ったり、ゲームをしたりする消費する趣味はそのときは楽しいです。何も考えずに消費してスカッとします。しかし、人工甘味料のようにすぐにスッと楽しさが消えてしまって、また次に消費するコンテンツを探してしまいます。そこには、何かを発見したり疑問に思う余地がありません。
私はこの「滋味」を味わうことが、豊かな生活を送るために必要なんじゃないかなーと思っています。もちろん滋味だけでは人生楽しくないので消費する趣味も必要でしょう。バランスが大事だと思います。
ということで、 消費する趣味も楽しいけど、「滋味」を味わう作る趣味も楽しいよという話でした。